【徹底解説】技術アジャスターの業務内容

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適正認定の最前線!技術アジャスターの業務内容について解説します!

技術アジャスターとは

技術アジャスターの概要については、別の記事で紹介していますので、よろしければご覧ください!

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技術アジャスターの業務概要

  • 事故車両の損害状況確認
  • 事故車両修理内容の打合せ、金額協定
  • 事故現場調査
  • 間接損害の確認、協定
  • 示談交渉
  • その他、裁判の際には弁護士と協力し意見書の提出をすることも!

損害調査〜協定

技術アジャスターの醍醐味である、調査や協定を詳しく解説します!

事故車両調査

事故車両調査とは、保険加入者(契約者)が保険事故を被った際に、実際にその事故車両を立会したり、画像で損害状況を確認することです。

昔は修理工場へ出向くことが主流でしたが、保険会社と修理工場の間で損害写真の伝送をやり取りできるシステムが発達してきたため、現在では立会より画像での確認の割合が大きくなっています。

修理内容打ち合わせ

損害調査が完了すると、次に見積書を作成します。実際に修理をするのは修理工場なので、ある程度修理工場の担当者と修理内容をすり合わせし、見積書を作成していくのが一般的です。

この修理内容の協議は、保険会社と修理工場の双方の考えがある程度一致しているかを、初めて確認するタイミングです。

ここにズレが生じていると、後々の協定が難しくなります。ですから完全な金額はわからなくとも、なるべく細かく確認しておくことが大切です!

修理費協定

修理の状況は定期的に確認し、想定期間内で修理が終わるかを確認します。

修理が終わったら、修理費の最終的な金額を決める協定業務があります。

修理工場から修理中の写真と見積書を受け取り、実際の修理内容を確認しながら金額の協定をします。

修理費の協定は、よく揉めるポイントになります。原因は案件によってたくさんありますが、初回の打ち合わせがしっかりとできていなかったり、双方の想定している工賃に乖離があるなどです。

この差分は修理内容などを確認しながら交渉し、協定をしていく必要があります。

交渉していくためには、車両や修理の知識とコミュニケーション能力が必要になるため、技術アジャスターに求められるスキルは非常に高いです!

事故現場調査

事故の状況について、契約者や相手方から聞いた内容だけでは、事故状況がわからないことがあります。その場合は、実際に事故の現場に向かい現場調査を行うことがあります。

現場調査では、案件に応じて調査する内容がいくつかありますが、主に以下の項目を確認します。

  • 双方車両の進行路の道幅測定
  • 信号機や一時停止など規制の有無確認
  • 見通しの良し悪し
  • 監視カメラの確認
  • ドライバー目線、客観的に見た現場の写真撮影

調査が終わったら図解し調査報告書を作成します。

調査した案件が後々に裁判沙汰になることがあります。現場調査報告書や車両調査レポートなど、技術アジャスターのレポートは信頼性が高く、弁護士を通じて実際に裁判で資料として使用されることもあるので、第三者目線の客観的なレポート作成が必要です。

間接損害

間接損害とは、事故により発生する修理費以外の費用のことです。

具体的には車両が事故により使用不可(修理など)になったとき、発生するレンタカーの使用料や、貨物車やタクシーなど営業ができなくなってしまった際の休車損害などです。

間接損害は基本的に100:0の事故である場合に発生し、費用は加害者側が賠償します。

レンタカーの協定

レンタカーは修理が完了するまで手配するのではなく、事故車両の損害から計算される想定修理日数分を認定し、その費用を支払いします。

しかし現実的には被害者側も完全に合わせることが難しいので、ある程度は修理が完成するまで手配をすることが多いです。

修理相当期間と比べて修理期間がかなり長くなることが想定される場合は、レンタカーをいつまで手配するか交渉する必要があります。

休車損害、評価損害

休車損害は相手方会社より車両の稼働状況など資料を取付し、実損害費用(粗利額)を賠償します。

評価損害とは、クラシックカーや新車など車両が事故によって価値が下がる場合に生じる損害です。評価損害は骨格部に損害がある場合や、修理がそもそもできないなど、大ダメージな場合でなければ認定しないケースがほとんどです。

示談交渉

修理費や間接損害など、すべての損害額が決まったあとは、示談交渉を行い事故解決(完了)となります。

各損害内容の説明を口頭や書面で契約者と相手方に案内し、双方了承したうえで完了となります。

レポート提出

ここまでが一通りの技術アジャスターの業務内容です。あとはレポートを支払い担当者へ提出し、1案件が完了します。

保険会社によっては、示談交渉をせず、調査が終わった段階でレポートを提出するところや、逆に過失割合の交渉も技術アジャスターで行うこともあります。

まとめ

いかがでしたか?技術アジャスターの業務内容について噛み砕いて解説してみました。

技術アジャスターには交渉力、豊富な知識が必要であることがわかったと思います!正直、精神面でもきつい仕事ではありますが、保険会社にも社会的にも重要な役割です!

技術アジャスターになりたい方へ少しでも助けになれば幸いです!最後までご覧いただきありがとうございました!

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